すべて世は事もなし−1

穏やかな新春を迎えた。天気も良く風もなく(北の方は雪だけれど、それはそれで正月らしい正月だ)、新聞を止めたので、あの分厚い紙の束を読み進む恐怖もなく(記事はサイトで読むようにした。必要なものはプリントする)、世の中の動きはTVのニュースで十分わかる。昨年秋頃から読まない新聞が溜まるようになってきたので、今年から思い切って購読を止めた。それとテレビがやっとまともな番組を流すようになってきた。いまだオバカ番組もあるが、まともな番組も増えてきた。特にNHKがやっぱり凄い。昨日も「日本・朝鮮2000年」?というシリーズ番組の再放送をやっていた。日本と朝鮮の2000年の歴史を壮大に追っていく。本当は兄弟のような日本と朝鮮。民放ではとても出来ない企画だ。聴取料はシャクにさわるが、これだけの番組をやっているのであればしようがない。民放も大分まともになってきた。たとえバラエティ形式であっても、知的な番組が増えてきた。つまり大衆を舐めていた愚かなTV局が、少しは日本人の知性の高さが分かったのか?一番バカだったのはエリートの集まりのTV局だったというお粗末。

「神空にしろしめす、全て世は事もなし」だったっけ?今の所国内も海外もビックリするような大事件は起こっていない。例の爆弾テロが起きて数十人が死んでも、またかという感じしか受けない。慣れとは恐ろしいものだ。あとは航空機テロを事前に防げた事は本当に良かった。これが成功していれば世界はまた恐慌に陥っていた。でもテロをやる側の気持ちがよく分からない。ただ無知と憎しみだけでやっているのだろうか?本当の狙いは何なんだろう?一体世界をどうしたいんだろう?酒も飲めない、女性が差別される社会が本当に良いと思っているのだろうか?毎日何度も何度も地にひざまづき祈る社会が理想的なのだろうか?ヘタをすると非生産的に見えるが…。世界がイスラム一色になったら、それこそ闇の世界だろう。本来のイスラム教は他の宗教に寛容であったハズ。今の状態は追い詰められた過激派が、テロと暴力で対抗しようとしているだけのような気がする。人間とはどうしようもない生き物だ。ある部分でどうしてもエゴや暴力を止められない。地球温暖化についても、今年も昨年にも増して大規模な気候変動や天変地異が起きるだろうが、出来ればエゴ大国を集中的に襲って欲しい。わずか二国でCO2を40%も排出していて、しかも反省の色がない。この国達に大いなる神の怒りを下して欲しい。そして少しはこの小さな宇宙船地球の乗員としての自覚を取り戻して欲しい。白い人も・黄色い人も・黒い人も、さらに無数の動物や植物やバクテリアも、皆同じ船に乗り合わせた運命共同体なんだから…。


それでも日本は何となく落ち着いて来ている。確かに不景気や失業が世を覆っているが、全体的にはそんなに暗い感じはしない。ある部分は着実に回復しているし、伸びる部分はドンドン伸びている。民主党もそれなりに確実に前に進んでいる。そして昔の良い部分、落ち着いている部分も着実に息を吹き返してきている。ピラミッド構造?の下のほうで、捨てられた畑や田んぼが息を吹き返し、荒れた山林や里山も手を入れられ始め、人々も少しづつ田舎に戻り始めている。日本のドブ川も再生すべきだ。底のヘドロを掬いゴミを取り去り、汚水が流れ込まないようにし、水草や魚を放し清流を取り戻す。(近くの大岡川もそうだ。鯉や小魚がたくさんいるがやはりまだドブ臭い。川底に溜まったヘドロのせいだ)大きな河もそうだ。出来れば不要なダムは取り壊し、その代り昔のような自然を活かした改修を進めたい。(信玄や家康がやったような…)  

廃棄された住宅や工場、学校が山ほどあるが、これも国の資産として手を入れ有効に利用すべきだ。貧しい人の住まいとして利用できるし、集会施設や成人学校として再利用できる。移住してくる外人の住宅にしても良い。寂れた駅前商店街もそうだ。立地は良いのだから必ず魅力的な集客施設に再生できる筈だ。そうすれば地域は再生する。日本はもう一度自分の資産をキチンと見直すべきだ。もっともっと有効に再利用できるものが山のようにある。これ以上無駄な箱物を作らなくても…。農業も今や町の工場跡地で出来る。野菜工場がたくさん作られ、であれば果物工場や米工場もできる筈だ。つまり新しい物を作り出すだけではなく、今あるものを有効に再利用できる。リサイクル&サステナブル社会の実現だ。

だから2010年は日本にとっては平成維新だけではなく、日本改修元年だ。そうすれば新たな公共投資事業が生まれる。それは国を荒廃させるものではなく、日本をリサイクルしリストラする大工事だ。しかも予算はあまりかからない。そして昔の美しい国土を取り戻したい。しかも最新の科学技術を駆使して。そこでは国ではなく地方自治体が主役になる。地域の再生を計画し事業を進め人を呼び込む。道州制も早く実現すべきだ。そこには膨大な労働市場や復元資産が発生する筈だ。それを国民皆で享受しよう。というおめでたい夢を見つつ、熱燗でもやろう。血糖値を気にしながら…。