惰性的・日常的正月

今年は年末・年始とも冴えないというか惰性的・日常的というか、そんな感じで過ぎた。派手な初夢も見ない。どこかが噴火したとか、どこかが攻撃されたとか。それと今年は老化に伴う病気との闘いで気が重くなる。1月中旬から白内障のレーザー治療が始まり4月まで続く。しかも12万位の治療費がかかる。それと内蔵の問題も有る。糖尿病の血糖値は下がったが(ヘモグロビンA1cは正常値まで下がった)今度は腎臓の数値クレアチニンがジリジリと上がっている。1年前は1台だったが昨年暮れには3台に上がっている。このまま行けば2年位先には人工透析である。(6台になればアウトだ)そしてかかりつけの医者に対する不信感も有る。

糖尿病も10年位医者にかかっていたが、多量の薬ばかり飲まされ、ちっとも数値は改善しなかった。数値が下がったのは昨年初め?から自分で始めたサプリメントのせいだ。だからクレアチニン対策にも自分なりのサプリメントを探し飲み始めた。循環元というカプセルで、幾つかの成分の中にミミズの粉末も入っている。これが血栓を溶かすという。事実飲み始めてから間もなく左足の痺れが取れた。つまり血液循環が良くなったんだろう。今年は医者のやり方を良く見ていて、効果がなければ医者を変えようと思っている。数年で廃人になるのは堪らない。何しろまだ66歳だ。

ただ近頃良い事は年末も年始も確実に開いている店が増えた事だ。だから街に出て行ってお茶を飲むのには困らない。ドトールのようなコーヒーショップ、例えばベックスやベローチェ?は確実に開いている。近頃のファミレス、ジョナサンやガストも確実に開いている。それと普通の本屋は閉まっているが、ブックオフは開いている。さらにコンビニやミニスーパーも開いている。だから生活的には随分便利になった。しかし年末年始はろくな本しか読めなかった。キングの暗〜い話や、今なんか何とエイリアンを読んでいる。何だか情な〜い。

でもエイリアンの一作目の映画は怖かった。ヘタなホラーよりメチャメチャ怖い。昔この映画のビジュアル・デザイン集を見たが凄まじかった。勿論海外のものだが人間の想像力の物凄さが分かる。映画の初めでエイリアンのいる殖民星に着いた海兵隊が、建物の入り口に?巨大な人間が巨大な槍?にさされて死んでいるのを見る場面は、スケッチで見ても物凄い。映画の監督はそのデザインを見ながら映画を作っていくんだろう。だからそのイラストレーターのイメージ力は物凄い。多分スターウォーズハリー・ポッターも凄いリアルなデザインが作られているんだろう…。

でも今年も年越しソバを食べたり、オセチやお雑煮を食べたり、元日には下の娘夫婦が遊びにきたりと、ごく普通に時間が流れていく。だからこの平凡さがいいのかもしれない。昨日は熱燗が飲みたくなり、自分でお燗をつけ、おせちの残りや野菜の煮付け(煮しめ、旨煮?)を肴に一杯やった。(おせちは食事のおかずというより、酒の肴にちょうど良い)近頃ほとんど飲まないので日本酒がやたら強く感じた。ほろ酔い加減でブンタと電気ストーブの前でごろ寝し、お互いにジャレあう。体をなでたり、尻尾を引っ張ったり、足を持ち上げたり、舐められたり、かじられたり…。ブンタは時々大きく伸びをしたり、大あくびもする。生意気な〜ッ。でも何だか不思議に思う。彼はまるでフカフカな毛に包まれた生きた縫いぐるみだ。つまり全く生態系の違う生き物が人間の友として同居するこの不可思議さ。多分犬も小猿も兎も…。今日もノンビリ鎌倉でも歩こう。多分八幡宮は今も混みあっているだろう。だから遠くから拍手を打とう。何も人混みの中に突進する事はない…。


※エイリアンの第一作目は1979年リドリー・スコットがメガホンを取った。エイリアンをデザインしたのはスイスの画家H・R・ギーガーである。主人公のリプリーはシガーニー・ウィーバー、オバサンだけれど胸の乳首がポツンと出ている所は色っぽかった?僕が読んだエイリアンは映画(3作来た?)のノベライズではなく、スティーヴ・ペリーの新作である。とにかく第一作のエイリアンは怖かった。彼らは真空の中でも生き抜き宇宙最強のバケモノである。新作のエイリアンでは、兵器用に拉致したエイリアンが実験室から逃げ出し、地球が壊滅するという話である。彼らは雄でも途中で性転換し卵を大量に生みコロニーを作る。地球は彼らにとって餌の多い天国だろう…。