快 眠

昨日は久しぶりに快眠できた。近頃は寝ていて呼吸が苦しくなる。多分腎臓の数値の悪化が関係しているんだろう。そういう時はこのまま死んでしまうかも知れないと思う時もある。あるいは暗い夢の中に、腐れ縁の男や以前出入り禁止にした男が現れ、僕を暗闇に連れて行こうとする。でも下手についていけば僕は地獄で死に至るだろう。だから近頃は僕にとっては中々剣呑な状態が続く…。

月一で行く医者は、腎臓の数値が段々悪くなり、調子が悪い時はいつでも人工透析に移行してあげると言っている。でも僕は出来れば、体の調子が悪くても、このままの状態でいたい。出来れば人工透析なんか受けたくない。奇跡かも知れないが腎臓の数値が改善し、通常の健康体に戻る事を毎日のように祈っている。でもその割りに食事は注意しない。と言っても近頃病気のせいで何を食べても美味くない。と言うよりは不味い。この頃何とか美味しく食べれるのは餅位だ。単に切り餅を焼いて醤油をつけて食べる。あるいは海苔を巻いて食べる。とにかく近頃は米飯が不味い…。

昨日は少し工夫をして寝た。寝ていて体が沈み込まないよう布団を一枚にした。そして寝る前に沢山本を読み、頭を疲れさせ、薄いウィスキーのお湯割りを飲み、頭を麻痺させ、なるべく遅くに眠りに付いた。午前2時半に寝て、そのまま目を覚まさず午前6時半まで眠れた。そして息苦しくなかった。最悪の状況の中でも、何とか工夫すれば快眠を得れるんだ。この時間以外にも良くうたた寝をしているので睡眠時間は十分だ。医者の言う事を聞いて、直ぐ人工透析なんかはしたくない。出来るだけ抵抗するぞッ!出来るだけジタバタするぞッ!

と言う具合に近頃は僕自身の狭い宇宙の中で、何とか精一杯生きようとしている。現実の生活と夢の中の生活、幽界の?世界の中で。それでこの頃人の恨みや嫉妬や悪意の恐ろしさを夢の中で感じるようになった。腐れ縁のNGや出入り禁止にしたSD、ME、天敵のNG、HY、TJなど…。特に死んだ連中が夢の中でまだ僕に絡み付く。彼らは多分まだ浮かばれず、暗い所を這いずり回っているんだろう。何となく人の怨念、恨みのしつこさが感じられる今日この頃…。僕も性格がきつかったので、ある人間を排除する時は徹底的に排除した。でもそれは消えない人の恨みを残す事が近頃やっと分かってきた。多分これは僕の死後にも付き纏う霊的障害だろう…。

それに比して、片方では死んだ父や母や長兄が僕の心配をし、僕の周りに現れ、僕の周りを固めてくれる。まだ生きている次兄も自分がヨレヨレなのに僕の心配をしてくれる。この全く無私の善意の感情。だからやっぱり家族や一族は人にとって大切なものなんだ。だから多分自分の子供に対しても、親は絶対の愛情を持つべきなんだと、近頃は自分の狭い宇宙の中で考える。それと因果応報。ここ数日テレビの「カーネーション」で、糸子の親父の小林稔が大火傷を負う。今まで散々無能でええ格好しいで我儘し放題だったのが、大火傷という懲罰を食らう。これぞまさしく因果応報。この後多分この親父も兵隊に取られ戦死するんだろう。どうも見ていると小原家は女系家族のように見える。男共は多分皆戦争で死に絶えるんだろう…。


とにかく昨日は数日振りに快眠できた。それに僕の隣に寝ているのは能天気の我が愚愛妻。何時も昼近くまで安眠を貪っている。だから僕も何とか些細ながら小さな幸せを感じる。何もない、何も持たない小さな幸せ。そしてこの団地は日当たりが良く、冬でも昼はポカポカだ…。