官のあせり?

ここ数日小沢の資金疑惑の問題で世の中が騒がしい。鳩山問題が収まったばかりなのに…。しかしこれらの疑惑問題はどうもスッキリしない。どうも検察側がシャニムニ事を起こしているような感じぬぐえない。民主党は検察トップも民間から起用したいという事を以前から言っていた。(アメリカはすでにそうなっている?)それと「官から民へ」が民主党の大きな政治テーマだ。明治以来日本を事実上動かしてきた官の力が大きく削られようとしている。日本はやっとイギリスやアメリカのような本当の議会制民主主義に移ろうとしている。これはどうしてもそうならなければならない政治の進歩の過程である。

今回の件はどうもそのような政治状況に対しての延長線上にあるのではないかと、検察側のキナクサイ感じがぬぐえない。官という意味では行政官庁も検察庁も同じである。今まで100年以上も日本の政治を牛耳ってきた官の力(軍部も含めて)が今削がれようとしている。でもそうならなければ日本は進歩し再生しない。これからは本当に民(みん)の力が必要になる。官僚が今まで何をやってきたか?確かに日本の官僚は優秀だし技術的にも的確である。しかし大きな意味で日本を進めていく視野に欠ける。しかも最近は自己利益を図り税の無駄遣いが甚だしい。いつの間にか膨らんだ膨大な国家予算と無駄な開発と官僚の天下りは目に余る。それを民主党が潰そうとしていることは、今まで甘い汁を吸っていた官全体にとっては死活問題である。何としてでも状況を元に戻さなければならない…。

鳩山の資金問題は、問題にする事自身がおかしいような現象であった。小沢の件もどうも検察の強引さが目立つ。彼等の終局の目的は今年の参院選での民主党の敗北だろう。民主が負ければまた日本の政情は混乱する。そうすれば頭の良い官僚復活の芽も出てくる。つまり民主党は「官から民へ」を目標にしているが、逆に官は「官から官へ」を目指しているのだろう。その為には官のいいなりになる自民党、旧与党に勝って欲しいだろう。日本国民は単純なのでその背面を見ず、民主党・鳩山の支持率は下がり政局は混乱を呈しそうだ。小沢一人を潰せば民主党の選挙力は大きく低下する。つまりせっかく日本は平成維新を迎えようとしているのに、旧勢力の官はそれを何とか押し止めようとしている。まるで旧幕勢力のように。

小沢が事情聴取に応じないのは何となく分かるような気がする。一度警察や検察の門をくぐれば何が起こるかわからない。僕も警察や検察はそれほど正義の役所だとは思っていない。明治以来冤罪事件は後を絶たない。これは検察側の(あるいはもっと大きな力が背後にあるのかもしれない)一種の世論操作ではないのか?事実世論調査は検察の思うような数値を示し始めている。民主も鳩山も小沢も評価は落ち始めている。しかもマスコミ、特にTVがこれを面白おかしく報道する。日本のTVはまるでパパラッチだ。日本国民はそういう面では本当に単純・単直である。日本はそれで今まで何度も道を誤ってきた。国民はもう少し大局的にものを見たほうが良いだろう。(無理か?でも前回の選挙では民主党を選ぶという優れた面も見せた)

今日から定例国会が始まるが?また自民党は資金問題追及に終始するだろう。でも本当はそんな問題より、これからの日本をどうするのかという最も重要な課題が控えているハズだ。自民党も前政権政党なら積極的な政策論争を展開して欲しい。でも無理か?自民党の頭の固いジジイ連中では。国会はスキャンダル論争の場ではないハズなのだが…。