部屋猫ブンタ―2

ブンタと僕は相変わらず友達だ。親友というより兄弟のようだ。この頃は少し猫らしくなって、しきりに僕に体をスリ付けてくる。朝起きると必ずニャオゥと鳴いて僕に挨拶する。多分オハヨ位の感覚なのだろう。僕以外にはやらない。ブンタにとっても僕はマブダチなんだろう。この頃はジャレ方も少し変わってきた。近頃は寒いので僕の6畳間には小さな電気ストーブを焚いている。(ストーブを焚くというのは北海道の方言か?)ブンタはスルスルと部屋に入ってきてストーブの前に座り込む。大抵は横になる。時々魚のように体を精一杯伸ばして、手も足もまっすぐ伸ばして長々としている。まるで魚の開きだ。これを見ると女房がいつも笑う。

この頃はジャレ方も少し進歩?している。まるでバカではないんだ。寝転がっている所に手を出すと、まずその短い手で僕の手をシッカリ抱え込みガブリとやるとともに、その短い両足を使い僕の手をガンガン蹴飛ばす。それなりに考えたのだろうが足蹴りはチットも痛くない。それでも猛烈にガンガン蹴飛ばす。多分猫どうしの喧嘩でもチットも効き目はないだろう。すぐにノックアウトされるハズだ。それにしても笑える技だ。ブンタの包囲を振りほどきドツイてやると、シラーッと自分の体を舐めだす。でもこういう事をやっていても遊びなので機嫌は良い。尻尾をゆるやかにパタンパタンと揺らしているので機嫌の良さが分かる。

この頃少し困る事は、隣のリビングの隙間からパソコンのプリンターの上に飛び降りる事だ。猫とはいってもそれなりの重量はある。その内プリンターが壊れるのではないか?すでにプリントには赤い筋が入るようになった。客に持っていくプリントにも赤い筋が入っている。困るなァ…。でも叱り付けるのも大人気ない。と言いつつ長閑な日々が過ぎて行く…。